「結婚して1〜2年は仲良くやっていたけど、いつの間にか倦怠期に陥ってた。」
「正直パートナーのことを好きなのか、わからなくなってきた。」
「くつろげるはずの家。でも、とにかく毎日がストレスで、これを打破したい・・・。」
と、モヤモヤした日々を過ごしていませんか?
白状すると、かく言う私も少し前までは(結婚生活8/12年くらい!?)倦怠期だった葦(あし)です。
もっと早く、この方法を知っていれば・・・
皆さんにはこんなに遠回りしていただかなくて済むよう、
- 倦怠期を乗り越えるコツ
- 巷に溢れる”誤ったアドバイス”
- 実践的な具体例
について書いていきたいと思います。
「細かいことはいいので、とにかく具体策が知りたい」と言う方は目次より「【失敗談から学ぶ】自分の感情を無視していては夫婦関係はよくならない【注意点も】」へ飛んでください。
【実体験】倦怠期とはどんな状態?【乗り越えるコツ】
私たち夫婦は顔を合わせても、
- どこかよそよそしく気を遣って接する
- イライラを態度に出して険悪になる
- ”夢の国”へ旅行に行ってもケンカ
といった具合で倦怠期を過ごしていました。
さすがにこの状況は、「お互いにとっても、子供にとっても良くない」と思い試行錯誤しました。
しかし長期間うまくいかず、徐々に怒りや諦めの気持ちが大きくなり、「パートナーの為に」という思考が抜け落ちていきました。
しかし、こんな私でも倦怠期を乗り越えることができたのです。
いえ、むしろ、それが良かったと言えます。
振り返れば【乗り越えるコツ】は、2点。
- 他人を変えようとせず、自分が変わる
- 「パートナーの為に」という思考ではなかった
です。
「人を変えるには、まず自分から」という言葉、よく耳にしませんか?
1つ目のコツについては何となくわかっていただけるかと思います。
詳しくは下記の【実践編】で。
(過去記事もあります:母のためのアドラー心理学)
では2つ目のコツは?
・・・以下で掘り下げてみようと思います。
【失敗談】「パートナーの為に」と思って頑張ると・・・【自己犠牲は誤ったアドバイス】
ネット上に溢れるアドバイスなどには
- 「感謝の気持ちを伝える」「相手を褒める」・・・無理やりポジティブな行動をとる。
- 「相手を犬(男女の違いは種の違いくらいある、という意味)だと思え」「相手をATMだと思え」・・・諦めの気持ちを持つ。
といったものが見受けられるます。
私は実体験をふまえて「どちらも一理あるけど、ちょっと厳しい。誤アドバイスだ。」と考えます。
一理あるからこそ見極めが難しく厄介なんですけどね・・・。
理由は、「どちらの方法にせよ、自分の気持ちを犠牲にしている」からです。
以下では、自己犠牲が”誤”たる所以、誤アドバイスの罠、について掘り下げていきます。
【継続不可】無理やりポジティブな行動をとろうとする(誤アドバイス1について)
まず、「感謝の気持ちを伝える」「相手を褒める」について。
・・・聞こえはいいですが、倦怠期にこれを実践できる方ってどれだけいるのでしょうか。
倦怠期初期、お互いが問題に気づき、改善していこうという気持ちがあれば可能かもしれません。
しかし私も、もう手遅れでした。
「何とかしなきゃ」と感じはじめて、まずこのアドバイスに従ったところ、ものの1、2回で挫折しました。
そりゃそうですよね。
だって倦怠期なんだから。
自分の気持ちが、自分の言動に追いついていきません。
「下手に出たら上から来られた。私は頑張ってるのにパートナーは気づいてくれない・・・。」
など悲惨な結果に終わり、前にも増して関係が悪くなることも。
感情と言動が一致しないと継続できません。
継続できない事には自分自身にも、まして夫婦関係にも変化は訪れません。
・・・それができれば苦労しないよ・・・です。
【本当にそれで幸せ?】諦めの気持ちを持つ【完全な諦めと健全な諦め】(誤アドバイス2について)
次に「諦めの気持ちを持つ」について。
「諦めの気持ち」は100%良い、とも悪い、とも言い切れません。
これを明確に理解していないと無意識の内に自分へ嘘をつき続けることになります。
”諦め”という言葉で大きく一括りにしてしまうことが、夫婦関係の亀裂を広げる要因(=罠)になっています。
私もはじめは理解しておらず、”悪しき諦め”を経てから、やっと”良き諦め”にたどり着きました。
「”諦め”に良し悪しなんてあるの?」という方は以下を参考にしてみてください。
あなたは、好きで結婚した相手に”完全な諦め”を覚えて切り捨ててしまう?(誤アドバイス2について)
”完全な諦め”とは、例えば
「主人は計画を立てるのが苦手だ。任せても変にイライラするから、私がスケジュール組みをしなければならないのは仕方ない事だ。」
とパートナーのネガティブな面ばかり探し集めて切り捨てる事です。
「これで楽になりました!」という人もいるかもしれませんが、毎日幸せでしょうか。
人間は皆、幸せでありたいと願うものなのに・・・どこかモヤモヤしませんか?
自分の内なる声に蓋をしていませんか。
これが悪しき諦めです。
”健全な諦め”とは(誤アドバイス2について)
私は”健全な諦め”の気持ちで割り切るようにしてから、本当に「楽」になりました。
例えば
「主人は計画を立てるのは苦手だ。だから私の好きにスケジュールを組ませてくれる。」
こんな風にネガティブな面(諦め)とポジティブな面(その代わり手に入れてるもの)を表裏一体で捉えます。
世の中には自分も含め完璧な人など存在しないので、多角的な視点でパートナーのことを見てみる必要があるのです(=人を変えたいと思えばまず自分から)。
さらに「もし、主人が自分のプランを突き進んでいく人だったら、私の希望通りにはいかないだろう。」
の様に、”現状ともし違ったら、手に入っていなかったもの”に焦点を当てるのも”健全な諦め”に繋がっていきます。
こうする事で、パートナーに、『自然と』感謝の気持ちや、
「しょうがない部分もあるよね」と諦めや許しの気持ちが湧いてくると思いませんか?
現状に幸せを見つける。(童話・チルチルとミチルの「青い鳥」の様ですね。)
自分の感情に嘘をつかない。これが良き諦めです。
”完全な諦め”の様に、刺々しく相手のアラばかり探して
「悲しいけど、もうこれで良い。」と自分に言い聞かせ、気持ちに蓋をする・・・こんな無理はしなくて大丈夫です。
【失敗談から学ぶ】自分の感情を無視していては夫婦関係はよくならない【注意点も】
上記では「2つの”誤アドバイス”が”誤”たる所以と罠について」を見てきました。
- 無理にポジティブな働きかけをしても感情と言動が一致しなければ、継続できない。
- 相手にはネガティブな感情ばかりを抱き、自分には自己犠牲を強いて、自分の感情を無かったものとする”完全な諦め”では、心底「楽」にはならない。
どちらからも共通して学べる事は「自分の感情を無視していては、夫婦関係はよくならない」という点。
「”ネットなどでよく見かけるアドバイスの危うさ”についてはわかったけど、じゃあどうすれば良いの?」
「”感情を抑える”=”自分から変わる”ではないの?」という疑問について、
ここからは冒頭に記したコツ
- 他人を変えようとせず、自分が変わる
- 「パートナーの為に」という思考を持たない
をふまえ、実践的な考え方・行動を具体例とともに紹介します。
*注意点*
大前提として、夫婦関係の改善=必ずしも善ではない、という考えを持っています。
離婚もアリかと。
ただ、お子さんがいる場合には、”本当の意味での子供第一”を熟考して判断ほしいと思います。
上記の”完全な諦め”を持ち続ける覚悟もいるかもしれません。
詳しくは別記事に書こうと思います。
また、DVなどでお悩みの方は専門機関へ繋がり、相談されることを願います。
こちらは「何か突破口はないか」という思考が持てている方向けの記事です。
【実践編】まずはどこから?他人を変えようとせず、自分が変わる【言葉?行動?視点?】
「パートナーがもうちょっと気づいてくれれば良いのに・・・」
「パートナーがもっとはっきりと主張してくれれば良いのに・・・」
と、ただ思い続けていても、パートナーが変わってくれる事はないでしょう。
(過去記事:母のためのアドラー心理学)
そして、「パートナーを変えるには、自分から変わらなきゃ」と、自分が”してもしていない感謝”を口走るのも違います。
ではどうするか?
視点・モノを見る角度を変えるのです。
P・F・ドラッガーの「コップの水理論」をご存知の方も多いと思います。
「コップに半分、水が入っているのを見て、”もう半分しかない”と思うか”まだ半分も残っている”と思うか。」という話です。
大切なのは、事実は1つだけど色々な見方ができる、ということです。
あくまでここでは”なんでもポジティブにとらえましょう”という主張をしている訳ではないのでご注意ください。
”見る人によって事実の見え方が違う”事を再認識し、自分も多角的な視点を持つ。
クリティカルシンキングです。
いかがですか?
「相手が見ている面と、私が見ている面は違うんだな・・・」
これなら自分の気持ちを無視せずに、可能性を探っていけそうな気がしませんか?
夫婦関係の岐路に立たされているのなら「不幸だ・・・」とも「これはコミュニケーション力の試練で自己成長の機会だ(乗り越えられたら、自分すごい!)」ともとらえる事もできます。
【自己成長の機会だという視点を獲得した方へ】パートナーの為に、という思考を持たない。【3つのポイント】
そう、もしかするとあなたのパートナーは「不幸だ・・・」という思いに押しつぶされて、目の前が真っ暗で身動きが取れないのかもしれません。
そんな人は置いておいて(←)ともかく自己成長に目を向けてみましょう。
そうすると、パートナーへ変な期待も持たずに済むし、気づけばパートナーも自分に追いついてきている、という状況になっているかもしれません。
自己成長の3つのポイントは
- ゲーム化
- 怒りのコントロール
- ユーモア
です。
以下で詳しく見ていきましょう。
【ゲーム化】自分のために、何でも楽しむ【生活はゲーム】
ゲーム化=”ゲーミフィケーション”という言葉を聞いたことはありませんか?
ゲーム化とは、文字通り「身の回りのタスクにゲームの要素を応用して、モチベーションを保ったまま成し遂げられる用に持っていく」手法です。
夫婦関係ではどう生かせるでしょうか。
- 「ごはん・・・」と言われる前に配膳し「ありがとう」を言わせられればミッションクリア&ご褒美
- リビングで寝ている相手を「何か一言」で動かすことができたらクリア
- 相手が帰宅する前に部屋を完璧に片付けて「相手が環境につられ、物を置きっ放しにしなければ」クリア
- やることリストを書き出して「相手が興味を持てば」クリア
- 相手の話の聞き役に回って「ノッてくれば」クリア
などなど。
自分自身にミッションを課してクリアしていきます。
難易度に合わせて簡単なご褒美を用意しておいても良いでしょう。
生活のあらゆる場面で、何にでも活かせそうです。
オススメは1日1回5分の親切。
「情けは人の為ならず」と言いますが、人に親切にすると自分の幸福感が向上すると言われています。
また、親切は伝染するので、いいループが生まれていきます。
日常の事に対して、こちらから「ありがとう」と突然言出だすのははばかられますが、
いつもより親切にして、相手から「ありがとう」を引き出してみましょう。
YOU WIN!
【怒りのコントロール】自分のために、ケンカして消耗するのを防ぐ方法
個々にはそれぞれ”思い”や”考え”があるので、期待やリアクションのその差から、怒りが生まれてくることは当然です。
しかし、これを「自分に嘘はつかない!言いたい事は遠慮なく言う」とばかりに、力任せにパートナーへぶつけていても、振り向いてくれる事はありません。
また、だからと言って押し黙ったままでは、いつか感情が爆発してしまいます。
ここでも活躍するのがクリティカルシンキング・物事を多角的にとらえる力です。
例えば
顔を合わすなり強い口調で文句を言われた場合、
『きっと会社で嫌なことがあってイライラしていたんだろうな、可哀想に。。。』
と、ありもしない作り話でもいいので、相手の背景を少しでも想像し哀れむ。
想像することで一瞬”間”ができ、冷静になれます。
そして哀れむのがミソです。
感情に任せて怒っているだけ、の人を客観的に観察すると「バカ」に見えませんか?
”哀れみ”と言う感情を持って、自分はそうならない様に・・・と自戒の念にします。
そして大人の対応で、落ち着いて、二人の共通するゴールを確認し「気分良く暮らしたいのは一緒だよね。」→
「そう言う言い方をされると私は悲しい」「この件については私はこう思う」と「私」が主語(=事実なので、相手は否定しづらい)のメッセージを送ります。
喧嘩になりそうなら「今はこれ以上話しても喧嘩になって建設的になれなさそうだから」と間をとって。
しかし、これをなぁなぁで流してしまわないように注意しましょう。
不信感の元になります。
あえてLINE(文章)でやり取りするのもオススメです。
話し合いでは最後まで聞いてもらえない場合もありますが、文章で送ってしまえば何だかんだ全部読まれている公算大です。
怒りの活かし方(押さえ込まずに活かせるんです!)については以前記事にしたので、そちらもご覧ください。
↓↓↓
【対処療法と根本解決】子供や夫にイライラ〜雨の中の地獄絵図からの脱出〜
慣れてくると、イライラや、理不尽な怒りをぶつけられても、いちいち呼応することなく
”近所の公園で知らない子供が「まだ帰りたくない」と駄々をこねているのを遠まきに「可哀想だな」と見ている”
のと変わらない感覚になってきます。
そこまで余裕が出てきたら、ユーモアの出番です。
【ユーモア】自分のために、伝え方の訓練【誇張とツッコミ】
*注意*
このテクニック(?)はある程度の信頼関係がないと逆効果になりますので、くれぐれもタイミングを間違えないようにご注意ください。
こちらが刺々しい怒りをぶつけずに、冷静に話すことを繰り返し続けていると、相手もこちらのトーンに引っ張られて、歩調が合ってきます。
自分と相手の機嫌がいい時に「怒りに任せた振る舞いはバカに見えるよね」という共通認識を獲得しておけるとベストです。
ユーモアのテクニック1【誇張】
何かの拍子にまた、相手が怒りをぶつけてきたら、相手の口調を大げさに真似します。
そう、相手を小バカにしてますが、そこで相手が「しまった」と気づいて恥ずかしくなり、改めてくれるのです。
嘘みたいですが、我が家では本当に起こった変化です。
ユーモアのテクニック2【ツッコミ】
また、お互いの機嫌がいい時にこそ、ユーモアを持って、夫婦の課題について話し合いましょう。
◎「あの時こう言ってたけど、矛盾してない?(笑)私も◯◯するから、あなたも△△してくれたら嬉しい。」
と言う具合に。
できれば「私」を主語にして主観で話をし「これについてどう思う?」というスタンスで。
×「あなたは何も手伝ってくれてない!」
などと、さも事実かのような”でっち上げ”にならないように注意しましょう。
笑いながらお互いの気なる点を指摘して、改善していける夫婦仲になったのです。
ここまで回復するなんて、いかに怒りのコントロールによる信頼構築(=聞く耳を持ち・持たせる準備)が大事なのかがわかります。
まとめ
最後までお付き合いいただき有り難うございました。
倦怠期を乗り越えるコツ
- 他人を変えようとせず、自分が変わる・・・視点を変える。
- 「パートナーの為に」という思考ではなかった・・・自分の気持ちに正直に、自分の為に楽しんで行動する。
(→ゲーム化・怒りのコントロール・ユーモア)
について述べてきました。
この方法なら、自分の感情をないがしろにせず、楽しみながら継続して、倦怠期の改善に取り組んでいけます。
私も、時に怒りを感じたり、落ち込んだりします。
まだまだコミュニーケーションスキル修行中ですが、現在では、口ゲンカをする事はほぼ無くなりました。
「相手の全てを受け入れましょう」「好きになりましょう」ではありません。
対人関係のスキルを実践レベルに身に着けるための訓練だととらえ、自分の為に頑張ってみましょう。
副産物として、
期待していなくても、自然とパートナーも追いついてきてくれるかもしれません。
ぜひ、
「人生そのものがゲーム。辛い状況を乗り越えたら、クリアした者にしか見えない素晴らしい景色・エンディングが待っている。」と、
「苦難さえも、チャンスととらえて楽しんでやる」と、
広い視野を持って、気持ちの蓋をとって、倦怠期改善の一歩を踏み出していただければ幸いです。
ではっ^^
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